■お子さんを合格させるお母さん、お父さんとは? <親子の係わり、幼児教室との係わり方> Ability ひとみ幼児教室 山田 ひとみ |
(1)合格させることの出来るご両親様とは |
■まず、自分自身をしっかりお持ちで聡明な方。単に人の言いなりにならない。きっちりと自分で考えて決断、行動出来る方です。 |
■学校も教室も納得がいくまで吟味して、決断できる。他人に振り回されず、自分で脚を運び、自分の目で見て判断する力をお持ちの方。先生や生徒の質までも洞察できる目を持っている方。 |
■教室が単なる営業感覚で色々な授業の選択を勧めているのか、本当に子供に必要だから勧めているのか、言いなりにならず、きちんと判断出来る方。 |
■不安にさいなまれて、教室を掛け持ちしたり、噂に惑わされたりしない方。 |
■ヒステリー状態に陥るなんて、もっての他です。子供は誰よりも辛いのだから、 同じ痛みを感じ、一緒に生きる姿勢がないと無理です。子供の目線で考えられる事が必要です。感情に任せるのではなく、冷静に考えることが出来る方。 |
■自分の事を自分で考えられるお子さんには、自分で考えられる親がいらっしゃいます。ご自分が出来ないことを、お子さんに要求なさる方が多いです。まずご自分がしっかりなさることが要求されます。 |
■お子さんはお母さんに喜んでもらえる為に頑張っています。辛くても、苦しくても、出来るだけ冷静さを失わず、どんな時でも笑顔の絶やさない親になって頂きたい。けなげなお子さんの気持ちをどうか忘れないで下さい。 |
(2)素直な方 |
本当に「合格する」ことは大変なことです。責任感のある先生ならば、お母さん達にいつも、「耳障りのいい言葉」ばかりはかけてはあげられないのが現実です。そんなとき、「プライドが、傷ついた。」と嘆くのではなく、自分自身に欠けている事象に気付く事が重要なのです。指摘された事に一々落ち込んだり、反発するのではなく、謙虚に受け止め、反省出来る聡明さが必要だと思います。本当に合格するために必要なアドバイスならば、何がなんでも聴き入れ、お母さん自身が変わらなくてはなりません。自分自身を変えることは大変なことです。でも子供のために、変わる努力を出来る方は合格を勝ち取る事が出来ると思います。素直な親と子供が一番伸びるのです。プロを味方に付けた方が得だと思います。 |
(3)子供を心から愛せる親 |
「有名な学校に入れた方が恰好良い。」と見栄を張るのではなく、自分の子供に合った学校を必死に探し、その為の努力を惜しまないご両親でいて頂きたい。高望みばかりの志望校の設定も間違いの場合が多いようですね。目標が高くても構いません。しかし中にはそれ以外は行く意味がないと決めつけてしまう方もいらっしゃいます。通うのはご両親様ではないのです、お子さんなのです。見栄の結果、全滅。これだけは避けたいものです。 |
(4)子供の性格、資質に合った指導が出来る親 |
気の小さいお子さんには、強く厳しく接しては逆効果です。萎縮してしまい、力が出せません。逆に、気の強いお子さんには、少々厳しく接しても、伸びていきます。それらは誕生からの教育環境とお子さんの性格に寄るところが多いのです。まずは本当のお子さんをよく知ることから始めなくてはいけません。思いこみではいけません。試験が終わってから、「こういう子だと思っていた。」では遅すぎるのです。試験当日、胃けいれんを起こしたり、お腹が痛くなったりと、精神的なストレスからくる発病により、受験を辞退される子供達も多いのです。お子さんの性格を良く知り、追い込みすぎない事も大切なのです。過剰ストレスにはプラス要因はありません。 |
最近の子供は我が儘に育ってきています。それは親も気が付かないうちにお子さんの奴隷になっているケースが多いからです。「我が儘」を「個性」だから認めて、と勘違いなさる方も多々いらっしゃいます。勉強を「ご褒美という」えさで釣ったり、子どものご機嫌をとって、勉強をさせているケースも散見されます。今だけではなく、将来の事を考えると、勉強はこれで終わるのではなく、これから始まるのだと、ずっと続けなければならないと認識すべきです。目先のごまかしは子供を駄目にしても、決して伸ばすことはありません。何の目的で、小学校を受験するのか、お子さんにわかるように説明されると良いと思います。 |
(5)子供を認め、子供と一緒に考えられる親 |
遊びも勉強も、生活を一緒に楽しみ、子供の気持ちを考えて、行動できる親であって下さい。決して甘やかすのではなく、メリハリのある生活の中で、子供を認めることの出来る親であって下さい。様々の困難を乗り越えて、初めて自信が持てるようになるのです。沢山誉めてあげられるよう、真の実力を付けるべきだと思います |
(6)お母さんを分析するとこうなりますね |
教室を信じ、教師を信じ、子供を信じ、自分を信じられる親であって下さい。試験が終わる最後まで、決して諦めない親が合格を勝ち取ることが出来るのです。教室で何度も繰り返す言葉は「自分に負けない!」です。それは他の子は関係ない。自分が出来れば、自分は入る。自分が出来なければ、入ることは出来ない。 「最後まで絶対に頑張るのよ!諦めないのよ!」という意味の言葉です。 これはご両親様にも言えることです。自分より出来る生徒を気にしている方が多いですが、他人は関係ないのです。ライバル?そんなものはいません。自分自身の問題なのです。自分が出来たかどうかなのです。みんなで合格すれば良いのです。 |
通常、お母様方はとても優秀で、我が子がどうして、こんな簡単な内容がわからないのか、何で先生の話が聞けないのかを理解できず、許すことが出来ないようです。叱りつけ、怒り、罵倒してしまいます。この状態では「合格出来ない!」と不安で押し潰されそうになります。それでいて、叱りつける自分自身にも嫌気をさし、落ち込みます。そうやってどんどん自己嫌悪に陥ってしまうのです。それでも解決出来ないと、子供が憎くさえ感じられるようになってしまうようです。過度な自己嫌悪から、ノイローゼになってしまう方も中にはいらっしゃいます。結果、悪い循環に陥り、子供の成績は落ちる一方、顔色や、明るさまでなくなり、受験はおろか、子供を潰してしまうことになりかねません。受験を断念、もしくは全滅、そんなケースはよく聞きます。例え、どうにか合格出来たとしても、勉強嫌いになり、学校に行っても伸びない生徒になってしまいます。それでは何のための「小学校受験」でしょうか。ご両親のあり方が、受験だけでなく、お子さんの将来までも左右してしまうのです。 受験は不安なものです。私は、長年の経験から、子供達の心の変化や学力の向上、発達等、全てに対して、「初めはこんな感じから始まり、この後、こんな感じになって、最後は一気にこうまとめる」などという一連の流れのようなモノが体に入っています。だから試験の一年前に、全く出来なくても、泣いてばかりいても、全然驚きません。しかしお母様達はそうはいきません。それは、二人目のお子さんでも、一人目とは性格も全然違うのです。上のお子さんの経験も役にあまり立たない場合が多いのです。なかなか不安は消えないようです。 |
しかし、わかってはいるものの、不安や焦りは全ての人にあるのです。成績が良くても、悪くても、一人目の方が私立に通われていても、例外ではありません。一人目の方は何も知らずに精一杯走っただけですから、ある意味「無欲の勝利」です。でも二人目はどこまですれば合格出来るかが、ある程度わかっている為に、焦りは何となくではなく、「まだこれが全然出来ていない!」などと明確に解り、それがお子さんへの態度に出てしまうのです。また無責任な他人(時には邪魔者)から、「良いわよね、お宅はお姉ちゃんも通っているから、入りやすくて。」などと言われるのです。「入って当たり前」という「世間の目」は「余計なストレス」となって加わります。また下の子供も、上の子供の学校に入って当然という気持ちになっているだけに、一人目の子供の時よりもずっとプレッシャーやストレスは強いのです。 |
これらをお読みになって、「あら、私だけじゃなかったんだ〜。」と気を楽にしていただけたら、幸いです。そうです、みんな同じです。同じように辛いのです。 |
(7)ストレス&プレッシャーからの脱出方法 |
一人で悩んでいては絶対に駄目です。解決するしかありません。私は絶対に「教室の先生に相談すべき!」とお答えします。小さな悩みを常に聞いてもらえない教室なら、その教室は考えもの?です。それでは合格はもらえませんから。 私は教室での指導は「親が5:子供が5」と考えています。親のケアーがなくて、受験は勝ち取れません。お子さんを育てるのは「親」、その親を育てることは「教室」しかありません。教室で直接教える事は小さな事。ご自宅で、お母さんに任せる事が大部分なのです。まずは、同志であるお母さんを育て、誉めたり、叱ったりしながら、これからやるべき事を理解・実行してもらえるようにするしか方法はないのです。大半のお母さんは何をすべきか分からず、混沌とした状態で苦しみます。「どうしたら合格出来るのか?」「何をしたら成績が上がるのか?」不安ばかりで、具体的な方法がわからないのです。教室に行っていながら、対処してもらえないからです。その上、「井戸端会議」の間違った情報を信じたり、振り回されてしまいます。移られて来た、沢山のお母さん達から「子供に何もしてあげられず、ただただ不安で辛かった。」と聞かされました。 |
今年も受験した学校に全てに合格した生徒が4人程、いらっしゃいました。その中である女の子のお父様が「合格体験談」を、後から経験される次の年長さんのご父兄に話して下さいました。「私の娘は年中の9月に教室の門を叩きました。受験の事も何も分からず、学校も全然知らなく、何もさせていませんでした。はっきり言って、入会当初、成績は「びり」でした。年長になっても、なかなか成績が上がらず、困ってしまいました。そこで問題集は何からすれば良いのか、学校の説明会はどこに行けば良いのか、全ての事を 一つ一つ、先生に聞き、それらを全て実行しました。この1年間、「やりなさい!」と言われた事は全てやり、逆に「やっては駄目」と言ったことは決してやりませんでした。9月に成績が伸び悩んだ時も、相談し、指示をもらいました。その通りすると、10月には「これならば行ける!」と確信出来ました。10月になるとお母さん達の間にも色々な情報(魑魅魍魎 チミモウリョウな)が飛び回りました。でもそれらに不安になるよりも、先生に真実を聞きました。終わってみると、やはり噂は嘘だったことが多かったように思います。それに振り回されないで良かったと思っています・・・略」などと話して下さいました。 |
(8)なかにはこんなお母さんも・・・ |
話は変わりますが、電話にて初めての問い合わせを頂いた時点で、このお母さんのお子さんの学力はある程度ですが、推測出来ます。電話は相手が見えません。しかし、面と向かう以上に、その電話の向こう側が手に取るように解ります。お母さんの知性や物の考え方や、価値観が短時間で表れるものです。物の話し方一つにしても、知性のある方、自信や経験のある方は謙虚で、穏やかです。また質問内容も明確です。逆に「私はお客様!」と言わんばかりの方もいらっしゃいます。威圧的で、威張ったような、「ただ聞くだけだから、一切勧誘はしないで!」と言いたげな態度を取られる方もいらっしゃいます。他の教室でもそういった方が多いと聞く機会もあります。そういう場合はやんわりとした、遠回りで、角の立たない言い方で先方を傷つけないようにお断りの返事をするように努めております。それは、「当教室ではご希望に添えない」と、いう意味なのです。教室は受け入れた(入会された)方を、秋には、何が何でも合格させなくてならないのです。半ば 同志のような感覚で、「受験」という難関を突破出来るご両親しか、「合格」という吉報をもらうことは出来ないのです。どこの学校でも良いというのならともかく、「一流校に入れたい!」となれば、容易ではありません、責任を持てるようなご両親と一緒に成長していきたいのです。 |
(9)最後にこれだけは・・・ |
毎年、卒業と同時にお母様方から、「先生、長生きしてくださいね。無理をして体を壊さないでくださいね。」と優しいお声を頂きます。私自身、「今年でもう終わり、もう出来ない・・・」と毎年思います。それほど「小学校受験指導」とは、過酷でストレスの多い仕事なのです。あのいたいけな、幼い子供達を1年間で、「大人」にしなくてはならないからです。今は「わからな〜い」「お母さ〜ん」と泣いてばかりいる子供達。ただ勉強だけさせても、大人にはなりません。精神的に少しずつ成長させ、自信をつけさせ、自分で考えて、行動出来るようにしなければなりません。生き生きと、元気な子供達にしなければならないからです。その上で、合格させ、「結果」を出さなければ、プロの仕事とは言えません。 |
くじけそうになっても、決して諦めず、するべき事をきちんと出来るご両親の子供は必ず合格できると確信します。集団行動も含め、今問われているのは、「人間性」なのではないでしょうか。「一人一人を大切にする教育」が求められています。ひとり一人が輝けるよう、親や先生に、いっぱい愛され、認められて初めて、子供は他人を愛し、他人を認める事が出来るようになるのではないでしょうか。どのような価値観で子供を育んで来たか、どれほど子供を愛し、大切にしてきたか。甘やかすのではなく、厳しく躾てきたか。子供達に出来ないことは、大概の場合、親も出来ない事が多いのです。 |
Ability ひとみ幼児教室 山田 ひとみ e-お受験.com 木下 健藏 |