共に学ぶことを忘れない…
毎年FA研の各教室、塾の教師や幼稚園、保育園の教師、保育士が、仔羊幼稚園(FA研会長 上里 龍生先生が園長を務める)にて研修会を行っています。FA研の教師研修はとても厳しいものです。直接、子供たちに多くのことを伝え、育てる立場の者が、いいかげんであってはならないのです。心を耕し、技術を磨き、知識を広く深く持たなくてはなりません。「幼児教室」は毎日通う幼稚園とは異なります。1週間のうちの60分、80分を子供たちと過ごします。本当なら毎日通って欲しいくらいの気持ちでいっぱいです。その気持ちを60分、80分の中にぎゅっと詰め込み、精一杯心から教え、伝える教師ーそれがFA研の教師です。
ハイパルの教師は、長年幼稚園、保育園に勤めてきたベテランです。さらにFA研の中で多くの事を学んできました。でも、何といっても実践の場でこそ、多くの事を学ぶものです。毎日子供と共に教師自身も多くの事を吸収しています。

…ピグマリオン効果

ギリシャ神話に出てくるピグマリオンという青年は、理想の女性を思い描きながら彫刻像を作りました。ピグマリオンは、毎日その女性像に向かって、愛情いっぱいに話しかけておりました。ピグマリオンが心から愛情を注ぎ日々暮らしていたところ、何とその石像は、とうとうあたたかい血が流れる人間の女性になってしまったのです。石のように硬く閉ざされた心も、深いあたたかい愛情で溶かすことが出来るのです。

アメリカでの出来事ですが、ハーバード大学のある教授が1つの学校で実験を行ったのです。その学校の生徒のデータを詳しく調べた上、『学力が著しく伸びる子』を選び、教師達へ報告し、「しばらくしたらまた状態を見に来る」と言い残して去っていったのです。驚いたのは教師達!その選ばれた子の中には、その学校の問題児達が多く入っていたからです。しかし教師達は、大学教授の意見を信じ、今までになく心を込めて教育したのです。しばらくして、教授が学校へやってきました。結果は教授の言った通りすべての子がすばらしく成長したのです。ところが、教授はビックリするようなことを教師達に告げたのです。「実は、あれはデータなど見ずに適当に選んだのですよ…」
教師達が“この子は伸びる”と信じて行った、心を込めた指導が、子供たちの「学びの心」をグングンと育てていったのです。